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zoom RSS 陽射しを取り込み、そして抑制する設計

<<   作成日時 : 2011/08/18 18:38   >>

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 『夏の陽射しをカットして、冬の陽射しを取り入れる』、という概念を示すドローイングは、今ではお馴染みの表現になりました。(図1)



 ところで、その角度を実際にいくつに設定するかは、結構悩みます。
 夏(夏至)の太陽高度を調べると、関東近辺では約78度などと出てきます。
 ところが、夏至は6月11日で、暑さはまだ本格化していない梅雨時期の高度であることが気になります。加えて、そもそも、太陽がもっとも高い南中時間の陽射しだけを避ける設定をすれば、それより高度が低いにもかかわらず、暑さとしてはピークである、午後1時から2時の陽射しを、家の中に取り込んでしまうことにもなります・・・・・。

 ということで、この辺に注意して更に調べると、『梅雨明けから残暑の頃の太陽高度を考慮して約60度位までの陽射しを遮るように設計する・・・』、などという意見も出てきます。(図2)



 この約60度を自分なりに吟味していみると、夏至の日のおよそ10時や14時の太陽高度に相当しますので、一日の温度上昇の仕方に照らしても、この角度を意識して日射抑制をするという考え方は、妥当なものと納得しました。
 ちなみに、広島に住んだことがある私にとって、8月15日は特別な日で、各種式典が催されるこの日は毎年とても暑いという印象がありますが、約60度という太陽高度は、この日のおよそ10時30分や13時30分くらいの太陽高度に相当しますので、自分の体に刻まれた感覚に照らしても、この60度になる時間以降の日射を防ぐという考えは、納得ゆくものと言えそうです。
 大きく脱線しましたが、約60度の夏の陽射しを避ける設計をすれば、一年でもっとも暑い時期の、そして大気の温度がどんどん上昇する10時から14時くらいの日射を避けることができるということになりますので、私達事務所の設計用数値のスタンダードにしようと思います。
 また、参考までに次世代省エネ基準では、日射抑制として、開口部下端から庇までの高さの0.3から0.4倍以上の庇の出を求めているようですが、図2から、60度を意識して設計すれば、この基準に照らしても問題ないことが判ります。

 次に冬の陽射しについて吟味したいと思います。
 まずは、興味深い一致から。
 北側斜線や北側高度斜線では、1.25や0.6の勾配で建物形状を規制しています。偶然の一致かどうかは調査不測ですが、1.25と0.6の斜線がつくるそれぞれ約51度、約31度という角度は、春秋分と冬至の日の南中時の太陽高度に対応していました。(図3)


 
 それで、納得したのですが、勾配が1.25の北側斜線は、日影規制がある地域では適用除外されるのですが、冬至の日の太陽で規制される日影規制を守れば、1.25という春秋分の陽射しなんて気にする必要が無いという訳のようです。この当然の帰結とも言えそうですが、日影規制がかかっても、北側高度斜線が緩和されることがありません。とにかく、冬のお日様を守れという基準法の思想なのでしょう。
 またまた話が脱線しましたが、、冬の陽射しを取り入れるための私達事務所のスタンダードですが、朝の9時頃から昼の14時頃までの日射を取り込むという意図で、約20度から30度の陽射しが入るような庇やルーバーの設定をするようにしようと思います。
 最後に添付した図4は、ただいま監理中の住宅屋根の詳細図です。ルーバーのピッチやサイズを決める最終段階です。

 

図4のように、冬と夏の理想的な角度に併せてルーバーを設置すれば、冬は陽射しを遮ることなく取り入れて、夏は理論的には、全く開口が無い状態(開口率0%)を実現できます。
ただし、コストや施工性などから、開口率50%を目途に調整する予定です。

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