A.A.TH ああす設計室 blog

アクセスカウンタ

zoom RSS セザンヌ展を観て

<<   作成日時 : 2012/05/02 16:45   >>

驚いた ブログ気持玉 1 / トラックバック 0 / コメント 0

セザンヌ(1836-1906)展を観に行きました。
キュビズムへの道を開いたという幾何学的な構成。
マチスが手放そうとしなかった絵。
それは、マチスの代表作ブルーヌードまであと少しのところのようにも見えました。



そんな作品に触れ、今回の展覧会で、セザンヌが「近代絵画の父」と言われる所以を体感できました。
また、どこか建築表現とも通底しているその表現手法に、多くの刺激を受けました。

建築には仕上げが持つテクスチャーがあります。
全体を構成する主役は柱や梁、あるいは壁などの構造体ですが、
テクスチャーも全体の印象を決定づける重要な要素です。
セザンヌの絵画にもテクスチャーがありました。
ゴッホのような分割的なタッチがそれです。
では、建築で言う構造体はどこにあるか?
私の独我論ではつまらないので、画家のフランシス・ベーコンから引用します。
ベーコンによれば、「頑固な幾何学」と「色彩感覚」を表現の両極とすれば、
その中間の道を創始した人がセザンヌとされています。
ここで、前者はゴーガン、後者はゴッホがその表現方法の代表者となるわけですが、
ゴーガンのような平面的な幾何学的構造を、ゴッホの分割的なタッチで描いた人がセザンヌというわけです。
よって、建築で言う構造的な要素に対応するのが、幾何学的構成となります。
どんな絵にも、幾何学的構成もタッチもあるじゃないか、と言われそうですが、
展覧会場を一周りすれば、構成とタッチをかなり意識的に操るセザンヌを感じることが出来ます。
幾何学に限界付けられているタッチもあれば、幾つもの幾何学を跨いで登場するタッチもあり、
幾何学だけに限ってみても、黒く縁取られたような、より「頑固な幾何学」もあれば、
揺らぐ色彩のみでやんわり区別される「弱い幾何学」もありました。



ところで建築こそ、構成(幾何学)とそれに相応しいテクスチャー(タッチ)を与えることが、
表現の中心になる創作行為です。
しかし、機能や力学の制約がある以上、
自由な創作のヒントは絵画に多く含まれているのかもしれません。

セザンヌは何をどうのように描き、また、その表現は何を目指してなされたのか?
また、それを建築の表現として置き換えるとすれば?

建築の創作意欲を刺激する、セザンヌ展でした。

テーマ

関連テーマ 一覧


月別リンク

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!
ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。
→ログインへ
気持玉数 : 1
驚いた

トラックバック(0件)

タイトル (本文) ブログ名/日時

トラックバック用URL help


自分のブログにトラックバック記事作成(会員用) help

タイトル
本 文

コメント(0件)

内 容 ニックネーム/日時

コメントする help

ニックネーム
本 文
セザンヌ展を観て A.A.TH ああす設計室 blog/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる