ことほぎのかたち

「寿ぎ」と書いて「ことほぎ」と読むそうです。昨年末、東京ミッドタウンを訪れたとき、とらやで開催されている『寿ぎのかたち展』に出会いました。とらやに併設された小さな企画展示スペースですが、「包み」、「結び」をテーマとした粋な展示物には、とても興味をひかれました。
話は飛びますが、私は香川県の直島という小さな島にある、安藤忠雄さんの設計したベネッセアートミュージアムで結婚しました。現在でこそ、宿泊施設の充実した直島ですが、当時宿泊できるのは美術館に併設されたホテルの16室のみ。全室を貸し切り、親戚だけのこじんまりした結婚披露宴を夕方から行い、夜はホテルでゆっくりとくつろいでいただきました。結婚式場ではないので、当然、結婚披露宴の招待状、引き出物、披露宴の段取り、会場の飾りつけ、着付け・美容師の手配(島まで船で来てもらう)に至るまで、主催者側の役割です。披露宴の司会だけは、さすがにホテルの方に頼みましたが。ウェディングプロデュース会社に委託すると費用も信じられないほどかかるので、ウェブデザインをしている妹に招待状関連をお願いし、残りの作業は私と主人で行いました。なんて大変なことに手を出してしまったんだろうと後悔する暇もなく結婚式前日になり、体中に湿疹ができるなどかなり疲れ果て、「ほんとに明日結婚式できるの?」と半信半疑。
披露宴の準備で、特に頭を悩ませたのが、引き出物の包み方です。折角自分でデザインした引き出物なので、はるばる披露宴に来て下さった皆さんへ感謝の気持ちが伝わるようにしたかったのですが、これがなかなか難しい。とりあえず高校生時代バイトで覚えたキャラメル包みとしたのですが(これしかできない)、何か物足りない。そこで、画材屋さんに売っているビニール紐で水引きのようなものを作り、飾り付けして、なんとか引き出物の形にしました。
『寿ぎのかたち展』のリーフレットの中に「日本人は昔から贈り物を折り包み、物を心のこもった「もの」に変えることを行ってきた・・・」、「進物を水引で結ぶのは、それらに連なる深い願いや祈りの心がある」という文章があります。人生で一度(?)の結婚。日本人の古き習わしにどっぷり浸かってみる良い機会ではないでしょうか。何かと大変ですが、みなさん結婚披露宴は是非、セルフプロデュースで。

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妹にデザインしてもらった招待状関連。それぞれのカードにある3本~1本の切り込みは、招待客へ送る順番(カウントダウン)です。


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これらのカードをパズル状につなげると一部が欠けた1枚の紙になります。これは、日光東照宮の魔除けの逆柱の言い伝え「建物は完成した瞬間から崩壊が始まる。ならば1か所だけ仕様を違え、まだ未完成であると見なし、のちのちも完成をめざし栄え続けたい」になぞらえたものだそうです。


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引き出物は、私がデザインし、前回のブログで登場したスタジオMさんが製作。最後に漆芸家の方に表面に拭き漆を施していただきました。写真のように伸ばした状態でも閉じた状態でも使えます。一応、お盆ですが、ペンスタンドやCDラック、花瓶の敷台など、受け取った方のインスピレーションで自由に使っていただくことを意図しました。

ブログで紹介した『寿ぎのかたち展』の案内はこちら。
会期が今月末まで延びたようです。→http://www.toraya-group.co.jp/news/new_index.html

ベネッセアートミュージアムの案内はこちら→http://www.naoshima-is.co.jp/index.html

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