なにもでない『なにか』 ジャスパー・ジョーンズ 星条旗

ジャスパー・ジョーンズの「星条旗」(1955)。
画像


キャンバスいっぱいに描かれたアメリカ国旗という芸術作品・・・・・・・。
しかしここで、芸術作品と表現することが相応しいのかは、
自分で言いながら判りません。

美術館に飾られているなら芸術作品で良いじゃないか?
そう、考えるのが普通です。
でも、描かれた対象は国旗です。
本物の国旗だって、こうして二次元の面に描かれる以上、
全く同じプロセスを経て生まれたこの旗は、
文字通り国旗であり、それを美術館の壁に掲げただけとも言えるのです。

でも、ここで、この作品はまた、風に舞う国旗のように、
私達の常識をゆらり、ゆらりとすり抜けます。

薄汚れた国旗。
国旗のシミまで表現されたこの作品は、国旗そのものではなく、
伝統的な絵画よろしく、まるで静物画のように正確に模写されているのです。

ここで、再び繰り返されます。
それならやはり芸術作品で良いじゃないか、静物画という芸術作品で?
しかし、この国旗が新聞紙の上に描かれたことを知るとき、
再び、私達の思考から、この旗はゆらりとすり抜けます。

あたかも、新聞紙への試し刷りのように転写される国旗。
芸術と言われることも、そうでないと言われることも、頑なに拒む<なにものか>。
国旗?、それとも、芸術?

『国旗だって芸術だ』、という大上段の物言いも無効にし、
『日常的な量産品の賛歌』、というポップアート的感覚にも吸収されない、孤高の在り方。

こんな『建築』を創るとすれば・・・・・・・。
私の探究心や創作意欲を刺激し、とても魅力を感じます。










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