追悼-ザハの建築(再掲載)

建築家ザハ(Zaha Hadid)の名が、新国立競技場を通して広く日本で知られるようになりました。


でも残念なのは、その名に少なからず悪い印象もついてしまったことです。
新国立については、様々な水準の問題がごちゃ混ぜになり、それ自体も疑問に思いますが、ザハの建築までが不当に低い評価をされるのを見聞きすると、本当に残念で仕方ありません。
というのも、以前、自分が五感で確かめたザハ建築は素晴らしいものだったからです。

今から10年も前のことですが、スペイン旅行でザハが内装を手掛けたホテルに泊まり、その空間をはじめて実際に体験しました。



継ぎ目なく身体を包むように展開するその空間の質感は、同じ旅行で体験したガウディーの空間にどこかつながる、骨太な建築でした。





シルエットの奇抜さや建物の高さだけでない建築の価値は、メディアでは扱いにくい話だと思います。また、今の社会では、建物に政治的な正しさが求められることはは当然だとしても、私たちが体験したザハ建築のすばらしさは、そう簡単に切り捨てて良いものではない筈です。
新国立問題が政治問題にまで発展してしまった段階では、白紙撤回はやむを得ないものと思いしたが、東京でザハ建築を味わえることは楽しみだったし、多くの人にあの空間を味わって欲しかった。これが正直な気持ちです。

追記
3月初旬にこのブログを書きました。ザハ建築を純粋な気持ちで体験したことが貴重なことのように感じたからかもしれません。スペインでは、サグラダファミリアがアルハンブラを抜いて、最も観光客を集める施設になったことを、数年前に知りました。日本の技術でザハの当初案を実現したなら、そんな人気施設になった可能性もあったと思います。
でも、そんな妄想は本当に意味ないものになってしまいました。
ザハ・ハディドさんのご冥福をお祈り申し上げます。



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