寅さん全部見るのも結構つらいよ_その5

今日は「男はつらいよ」(望郷編)、第5作目の寅さんレポートです。

本作では、マドンナとの出会い方が印象的です。
真面目に働こうとするものの職場が見つからず、いじけて柴又の渡し船で昼寝する寅さん。寝ているうちに船が流されてしまいます。



江戸川下流の浦安で、寅さんが豆腐屋になったことをさくら達が知るのは、寅さんが送った油揚げが腐った状態でとらやに届いてからです。
映画では描かれることのなかった、流された先でのマドンナとの出会いから、いつの間にか住み込みで働くに至る寅さんの滑稽な姿まで想像できて笑えます。

本作でもう一つ印象的なものと言えば、漁師町浦安の趣ある風景です。上映の年に生まれた私は、勿論はじめて見る風景です。



調べてみると、上映の翌年、浦安の漁師たちは漁業権を放棄しています。写真のようなワンシーンは、それを機に変わって行くであろう、趣深い風景をアーカイブしようとする監督の気持ちもあったのでしょうか。
ところで、アーカイブと言えば、本作ではもう一つ必見のものがあります。寅さんが流れ着いた浦安の豆腐屋で、店のお母さん、マドンナ、その恋人役が登場するのですが、その役者さんは、なんとそれぞれTV版寅さんの「おばちゃん」、「さくら」、「ひろし」役だったそうです。テレビ版での家族関係をそのままに、別の家族として登場させ、映画シリーズにアーカイブしてしまう山田監督の大胆な配役。遊び心があって面白いです。



寅さんがマドンナの恋人役である井川比佐志さんを指して、「こいつは博によく似ている」というセリフが何度も出てきますが、TV版の配役を知る人はそこでもきっと笑えたことと思います。
ちなみに、わたしの場合は、このレポートをするための事後調査時に、くすっと笑ってしまいました。

そんなこんなで、男はつらいよを語るには、ある意味で大切な作品だと思います。








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